名古屋市科学館で『特別展ネコ~にゃんと!クールなハンターたち~』が始まりました。
開催初日の2023年7月15日に観に行ったので、展示会場の様子と感想をまとめます。
標本やはく製がズラリと並んでいて見ごたえ抜群です。めちゃめちゃ気合が入っている特別展でした。
ネコ科の祖先であるミアキスから始まり、トラやライオンなどのなじみ深い大型ネコはもちろん、オセロットやジャガランディなどの珍しい種の解説まで。
小さい頃に動物図鑑のイラストでしか見たことのない野生ネコのはく製や写真を観察できて、「意外と小さいんだ!」「こんなに尻尾が長いんだ!?」とネコの魅力を再発見できる展示ばかりです。
私は写真を撮りながら解説も読んで回ったので、所要時間は2時間ほどでした。
特別展ネコ~にゃんと!クールなハンターたち~の展示内容
展示内容は大まかに第一章『世界の野生ネコ科』と第二章『イエネコの科学』で構成されています。
第一章『世界の野生ネコ科』
ネコ科を含む食肉目の祖と言われる動物「ミアキス科」を足掛かりとして、ネコの起源とされる種から現在も生息している大型ネコへの進化の解説から展示は始まります。
起源の解説の後は、骨格標本を用いた体のつくりや機能の解説、ネコの多様性の解説へと続きます。
この特別展の目玉は、やはりネコの多様性のコーナー!
南北アメリカや東南アジア・ユーラシア、アフリカなどの地域別に、さまざまなはく製が展示されています(もちろん全部に解説つき)。
有名なネコはもちろん、マーブルキャットやオセロット、ジョフロワネコ(初めて聞いた)、マヌルネコ、スナネコなど約25種のはく製が展示されていました。
はく製がないネコの解説も写真付きで複数あったので、流し見せずはく製下の解説もじっくり読むのがおすすめです。
動画解説など一部を除き、ほとんどの骨格標本やはく製の写真撮影が許可されています。
推しネコの姿を写真に収めてカメラロールを潤わせているネコ愛好家の方が多かったです。
私はユキヒョウとヤマネコをたくさん撮りました。
ネコの種類によって異なる骨格や尻尾の長さ、顔つきの違いなど、ついつい見入ってしまいました。
確かオセロットのマズル(ウィスカーパッド?顔のωってなってる部分)がふっくらしていて可愛かったです。
沢山はく製を拝んだ後は、ネコたちのコミュニケーションについても学べます。
第二章『イエネコの科学』に入る直前に、ヤマネコのマーキングの臭いを嗅げるコーナーがあります。めっちゃくっせぇですが、来館の記念にぜひ。
第二章『イエネコの科学』
イエネコが人間と暮らすようになった過程や記録について解説されています。
固まる前のコンクリートの上をネコが歩いた痕跡(足跡)がカワイイというバズツイートを見たことがある人は多いと思います。
ネコの足跡が残っちゃう案件はどうやら昔もあったようで、縄文・弥生時代頃の須恵器についた肉球の痕跡……なども紹介されているのが面白かったです。
ほかにもイエネコと野生ネコの共通点の比較動画や、表情の解説、暗闇で目が光る理由などもわかりやすく解説されている本特別展。
「かわいいネコちゃんのことをもっと知りたい」「飼い猫のことを理解したい」と思う人にとっても学びが多く、楽しめる特別展だと思います。
特別展の物販コーナーでは1,800円くらい特別展の図録が購入できます。私も買いました。
展示内容を網羅した図録で、写真も解説もいっぱい。満足度が高い。
あと科学館の敷地に併設のカフェで食べられる醤油ラーメンがべらぼうにおいしいです。
出汁の効いたスープで味が深い。
ただし11時半ぐらいからかなり混む上に子連れの方が多いので、時間をずらしたほうがゆっくりできるかも。