私もccに追加されているメールのやり取りで、このような会話があった。
さすがに何についてのアポイントメントだったのか、内容をそのまま書くことはできないので、文意を損なわない程度の例文とする。
A「このリンゴについて教えてください」
B「リンゴ畑の耕し方のマニュアルを添付します」
A「そうではなくて、このリンゴの品種のことです……」
齟齬。そご。食い違い、行き違い。
きっとこのような齟齬、一種のコミュニケーション不調は、仕事だけでなく日常生活でも起こりうる。Twitterで時々似たような話題がバズってるのを鑑みるに、恐らく私の身を寄せるイラスト界隈の中でも頻繁に起っているものと察する。
時には気心知れた友人との会話中でさえも、意見の行き違いというものは発生する。
この齟齬が、互いの時間や労力に大した影響を与えず、川の水のように流れていくものならとくに問題はない。けれども、これがビジネスや創作の場になると、多大な影響を与える「蝶」にすらなりかねない。時には、たった一つの誤解が、その後のパートナーシップを破壊することもあるだろう。ああ、なんてこった!
どうすれば、己の意見や要望を的確に、それも一発で伝えられるのでしょうか。
フリーライター、塾講師、ツイッタラー(ツイッタラー?)という自身の経歴の中にある様々な失敗や歯がゆい思いや、反対にうまくいった経験から考えるに、そのポイントはいくつかある気がします。
- 説明は大枠から細部へ
- まずはシンプル化した結論から
- 結論に至った経緯・背景を伝える
- 再度結論を、詳細な説明を加えて繰り返す
冒頭の状況のように、何かを依頼する場合、さらに下記を加えるとよかったのかもしれません。
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- リンゴについて知りたいと思った経緯・背景を伝える
- リンゴ勉強会が開催されることで、どのような結果が得られることを期待しているのか伝える・・・最大効率でリンゴを収穫したいのか?それともリンゴの品種について詳しくなりたいのか?
- 期待している結果はリンゴ勉強会で本当に得られるのか、確認してみる・・・リンゴ勉強会ではなく、土壌勉強会を開催したほうがかもしれない。農機具を一緒に見てもらう方がいいのかもしれない!
これって察しの通り、まさに小論文やレポートの書き方とおんなじなんですね。とくに書面であると、小論文スタイルがすごく効く。効果的めん!
この方法は、きっとリンゴだけでなく、ブドウにもオレンジにも応用できるし、鮭養殖にも応用できるはず。ジャンルを選ばない、万能のコミュニケーションスタイル。
気張らなくてよい雑談の場で行われる他愛のない会話でさえも、面白おかしく話し、相手を楽しませることができるかもしれない。要領を得ないまま話を聞かされるよりも、「今日あった面白い話を聞いておくれ」と一言言われるとなんだなんだ!早く聞かせてくれ!の気持ちになるものね。
ところで今日あった喜ばしい話を聞いておくれ。この記事、5ヶ月ぶりの投稿なんだ。